三たん地方開発促進協議会
 
綴れ織り職人の杼
細見  要さん(ほそみかなめ)
昭和7年
氷上郡春日町生まれ。
昭和25年
人間国宝である兄・
細見華岳さんの手伝い
で着物の帯を作り始める。
「杼は織物に欠かせない道具の一つで、同じものを40年以上使い続けてきました。杼を作る職人も減ってきたので、壊れたら自分で改良して使っています」。
絹の中でも最高の素材を使い、一本一本丹念に織り上げられた「本綴れ」の帯。
綴れ織り職人の杼
【1】下地を作るときに用いる「両松葉」
【2】綴れ織りの無地を作るときに用いる「トビ」
【3】細かい模様を作るための「小杼(こび)」

 仏教伝来と共に中国から伝わったとされる「綴れ織り」は、壁掛、袱紗(ふくさ)、着物の帯として現代にも受け継がれています。

 綴れ織りは、杼(ひ)という道具を使って、経(たて)糸の上に緯(よこ)糸を走らせて模様を作り上げていきます。そのため、同じ図案でも織り手によってその表情は異なります。匠の高度な技術力と芸術的感覚、忍耐力が必要となり、それが織物の中でも最高級品といわれるゆえんです。

 杼の本体は赤樫でできており、これを左右に動かすと、中央の竹管(くだ)に巻きつけた糸がスルスルと出てくる仕組みになっています。帯の絵柄を完成させるためには、糸の細さや配色などに応じて20〜30個の杼を使い分けます。


 「細かい絵柄になると1日に数センチしか織れないこともあり、毎日気の遠くなるような作業の連続ですが、たとえ機械化が進んでも、やはり本物は違います。手仕事の繊細さはけっして機械では表現できません」。
特集2
道具に見る
匠の仕事
表具師のハケ
綴れ織り職人の杼
鯉のぼり職人の筆
建具職人のノミ
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