色や模様が一品ずつ異なる「灰被り(はいかぶり)」が丹波焼の真骨頂です。「登り窯」で焼く時に降りかかる松薪の灰が釉薬(ゆうやく)と融(と)け合って表れます。
昭和初期、民芸運動の提唱者である柳宗悦(やなぎむねよし)氏によって日用雑器や茶道具などが見出され、「丹波焼」の名が知られるようになりました。産地が立杭地区に限られるため「立杭焼」とも言われています。
瀬戸・信楽・越前・常滑・備前と共に日本六古窯(ろくこよう)の一つに数えられ、開窯から約800年間、一貫して日用雑器を生産しています。現在も約60軒の窯元で、飾り気がなく野趣たっぷりな湯呑や皿、壺(つぼ)などが作られています。
すべての窯元の製品を扱う「立杭陶の郷」では、古丹波の鑑賞や陶芸体験も出来ます。平成17年(2005)に「県立陶芸館」(仮称)が開館する予定で、丹波焼約500点を中心に、出石焼・淡路焼・舞子焼など県内の他の焼物も展示されることになっています。
◎お問い合わせ
丹波伝統工芸公園 立杭陶の郷 TEL 079(597)2034
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