三たん地方開発促進協議会
 
◆ コラム ◆
年中行事を彩る 装飾品
田ノ口賽の神祭の大草鞋、大草履[但馬・日高町]
開催地 日高町田ノ口 開催日時 1月第2月曜日
◎語り手 吉田 強 さん 田ノ口区区長

 田ノ口区には、古来より1月第2月曜日に、村人がこぞって稲藁を持ち寄り、大わらじとぞうりを編み、賽(さい)の神に奉納する伝統行事があります。

 賽の神は、村内に邪霊悪鬼が立ち入らぬよう遮り、はね返す「道切り」の神として、古くから人々のあつい信仰を集めてきました。田ノ口では、大きさ約1メートル50センチの大草鞋(わらじ)と大草履(ぞうり)をつくります。

 朝、氏子たちがお堂に集まってつくり、村の賽の神へ運びます。はしごを使って神木に奉納し、神事がとりおこなわれます。

 この行事の起源については記録が残されていないため明らかではありませんが、一説によると草鞋が男神、草履が女神の履き物とされ、「こんな大きな足の神がいるのか」と邪悪なものを驚かせ、退散させるために村境の杉の木に吊すと伝わります。杉の木の下には自然石の御神体があり、村内の安全を守る神に1年の無病息災を願い、村人はここに小石を奉納します。

 行事に使う稲藁が手に入りにくくなり、草鞋を作れる高齢者も少なくなってきましたが、何百年も続いている伝統行事なので自分たちの代で途絶えさせることがあってはならないと思います。先人たちの知恵や文化を、若い人たちに正しく語り継いでいきたいと思います。
田ノ口地区の賽の神は、災難の侵入を防ぐほかに、足の病気平癒を願って行われるほか、下半身の病気や小児の守護神としても霊験あらたかな神であるといわれます。
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