米は現金収入を得るためにできるだけ多く出荷するので、くず米も工夫して食べた。きゃあもちは普通のもちのようにのびず、あっさりとした食感。冬にはおやつや食事として常に作るが、5
月の「草刈始め」には必ず神棚に供えてお下がりを食べた。地元の人によるときねでつかず鍋でかいて(まぜて)作るのがなまって 「きゃあ」となったのではとのこと。春になるとよもぎをつまされるのが子どもの仕事でいやだったが、囲炉裏で焼いた時の香ばしいにおいは楽しみだったそうだ。また、ゆるごのもちをめん板に伸ばしあんを包まないものを網野では「よたらもち」、久美浜では「こがねもち」と呼ぶ。
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